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謎に満ちている宇宙

この世は「謎」に満ちている
「謎」に満ちているのに 人は解答を得ようとする

知的合理は 物事を折りたたんで 結論を出して行く
いかに 愚かな事をしているか
これを何千年間も 人は続けて来たのである
人は 息の根も止まり 自由に呼吸も出来ない

合理主義 人間中心主義 個人主義
歴史は 汚れながら流れ 無気力な時代を過越して行く
答えを求め 答えを見つけ 牢獄の中で 意味ありげに住まって行く

しかし宇宙は そんな決めつけた知性では動かないのである
そんな人間の作った理性で 宇宙を動かそうとするな

宇宙は「謎」に満ちているのだ
解答のある そんな知性を捨ててしまえ

花の咲くのも その「謎」の中から咲いてくる
地球が動くのも 「謎」の中から動いてくる
人間の小さな頭脳で 宇宙を知ろうとするのが間違っている

太陽は 曙の女神 ウシャスによって
引き出されてくるのである
東天が 紅に染まる時
ウシャス女神は 全身をあらわにして
太陽の光をもって化粧し
万物の為に 姿を現わす

彼女の引く七頭だての馬車は
太陽を引き出してくるのである
太陽が 勝手に東から 上がってくるのではない