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神話の中に生きる自己(鼻をかんで放ってしまえ)

消えたところからでないと 何もおきない
自己が 消えたところからでないと
何も真実なものが おきてこない
本当の音楽も 生まれてこない 本当の声も出てこない
本当の歌声も 生まれてこない
自己が破れて 相対事物と とけ合うのは その時である
そこでは 声を失う ただぼう然と それ等はある
そこには三次元も 四次元もない
ただ一つなるものが あるだけである
ただぼう然と ただぼう然と それ等はある
自己を鼻紙で 鼻をかむように 鼻をかんで 放ってしまえ
神話がそこに あらわれてくる それこそ真実な世界だ
未来の科学技術の発達してくる 世界をのりこえようと思えば
より人間は 消えていなければならない
本筋の世界は一つしかない それは「神話」の世界だ
自己を神話の中から ずらしてはならない