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開きと結合

相対的に物が配置されている この宇宙にあっては
その配置されている事柄の中において 何かがなされているのである
ところがこの社会において 人と人の中において
自由とかいって 開きばかりを考えては
開きっぱなしになってしまうし
閉ざしばかりを考えても 閉ざし放しになってしまうし
それらは二つとも 極端な考え方である
開き放しは 現在も明るいし 未来も明るいが
ただ物が 消費されるばかりである

それで閉ざしという系でなく 結合という系を 見つけねばならない
いわゆる開きと結合が 同時に存在している系である
そういう二つの異なったものが
同時に重なり合って 存在している系である
一方のない一方も 考えられないし
その反対の 一方のない一方も 考えられないという
二重性の 同時存在する 世界である
時間 空間 質量とエネルギー 波長と 粒子で
光ができているように そんな系を見つけるのである
それが物が相対的に 配置されている意味であり
相対性理論の一幕でもある

劇は つづけられねばならない 人間たち 物たちとの劇が
二重性の同時存在する その系の中で
しかもピンボケの意識をもって
ピュアーな心 ピュアーな精神でもって
遊戯は その舞の中で つづけられねばならないのである
しっかりすると 自分だけの考えの中で 他を避難し放しでおわり
それらは破局をまねく 集合体の中でおれなくなる
一つの国家であってもそうだ
今の世の中はまさしく このしっかり人々の
集合体になっているから ぶつかり合うのだ
半導体的に空間のある ピンボケの世界を展開せねばならない
今までの社会は権威と 虚栄にみちている
こういうものを すてねばならない
アメリカ人は それをすてはじめている
また結合と開きということは 他の人々をも開き
解放したものでなければならない
夫が妻を解放し 妻が夫を解放する
それは今までの暗い社会を開幕させる

私は私 あなたはあなた
私はあなたの為に 生まれてきたのではありません
あなたも人間 私も人間
そうして解き放ち とき放たれた者たちが
その理解しあった上で 結合してゆくのなら
どんなに幸せな人生を おくれる事でしょうと
アメリカは進んでいる
こうして一つの家族 一つの夫婦
親と子との関係を 解放している