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消える

自分がファッと消えることができる。 こんな物質は消えないですよ。 意識神経がそこで(消えた)という実体の中に飛び込めるのです。

フッ!っとその瞬間というのが分かるのです。 「あっ」とね。

その時にはビリビリッと震えが来るぐらい、ビシャッと入ったというのが分かるのです。 錠前を鍵でパチンと開くように、入ったのが分かる。 そこが消えた所です。

そして(根源的神話)であるその(消えたもの)をもって、自分がこの宇宙に立つわけです。 宇宙に立った姿が「神話」というものです。 「詩」というものです。 「一本の樹」というものです。 「一本の人間」という動かない不動の人間、これが自分ですね。